【当事者が語る】ADHDが大人になった時の特徴・何に困る?

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突然ですが、筆者は大人になり、そして親になり、自分自身で気が付いて診療内科に受診し、「ADHD」の診断を受けた大人の発達障害(女)です。
ADHDとは、発達障害のひとつで、主に「多動性」「衝動性」「不注意」といった症状があり、日常生活のさまざまな場面で困りごとが起きてくるのが特徴です。

出典:厚生労働省「発達障害の理解」より

筆者は、どれも当てはまるのですが「不注意欠陥型」優勢のADHDだと診断されました。

子ども時代の特徴:こんな子でした!

子どもの頃の症状はザックリ言うと好奇心旺盛で、ちょっと抜けていおかしな子…….そんな子でした。

幼稚園から低学年では、目に入った興味のあるものに飛びついてしまうので木登りをする、手持ち無沙汰で目の前のあるものをいじっていしまうので鉛筆、消しゴム、ランドセルなどの持ち物はズタボロ。

授業はもちろん上の空もしくはおしゃべりが絶えない。中学年からはクラスで「忘れ物王」と呼ばれるほど毎日忘れ物をしている。

ですが、運よくそんな私を否定するような大人に出会わず、大人にも友人にも特性を個性として、扱ってもらっていました。

ADHDの私が大人になったら…特徴や困りごと

いい意味でも悪い意味でも発達障害が発見されずに大人に育った私がどうなったかというと…。

一言で言うと、大人として当たり前の生活を送ることが出来ませんでした。しかし、自己肯定感は強いので何年もその生活を抜け出すべき他と思うことができませんでした。

18歳で1人暮らしを始めた私がどうなったかというと….…ザックリ言うと軽い(?)「セルフネグレクト」状態でした。

セルフネグレクトとは:自分が生活していくのに必要な行為を行わない、あるいは行う能力がなく、そのために生活環境や健康状態が悪化しても、適切な対処をしない状態のことを言います。

・家はゴミ屋敷に
・お金の管理ができずに、借金をする
・携帯料金や光熱費を常に滞納

ザックリ言うとこんな感じ。一つずつどんな状態だったか説明します。

大人のADHD特徴①家がゴミ屋敷に

これはもう、子ども時代自分の部屋を持ってからずっとです。
片づけられない」というのはADHDの方に多く表れる症状だと思います。

こんな記事を書く日が来るのなら、過去の部屋を写真に撮っておけばよかったなと今初めて後悔しています。
どの程度のものだったかというと、よくテレビなどで取り上げられる「ゴミ屋敷」。

大げさではなく、まさにあんな感じです。

足の踏み場がないほど物が散乱…….どころではなく物が山のように積み重なっていて、ごみも捨てられず溜まっている。物とゴミの上を歩いて生活していました。

堪えたのが体調がとても悪く、家で寝込んでいる時に物の間から何度もゴ○ブリが這っていたこと。(気持ち悪…….)そんな家だから、「家にいってあげる」と言ってくれた親や友人に来てもらうことができなかったこと。なんで私はこんな人間なんだろう…….と思ったのを覚えています。

大人のADHD特徴②お金の管理ができない上に、節約もできないので借金をする

1人暮らし時代は、お金の管理ができない上に節約も苦手だったのでいつも、1か月の給料をその月に全部使いきってしまい、常にその日暮らしでした。

給料が出れば給料日までにすっからかんに。
それだけならまだいいのです。

特別費ってありますよね。たとえば若いころ一番多かったのが友人の結婚式。

突然招待されるわけではないので、とっておけばいいんです。3万円を。

でもなぜかそれができない。

用意できなくて消費者金融から借金をする。

一度借金をするとハードルが低くなり、足りなかったら借金をする。
不幸中の幸いなのが大きな買い物やブランド品に興味はなく、ギャンブルをするわけでもないので、ちょこちょこ少額借りて…….気が付いてMax30万円に…….と言う感じでした。

取り返しはつく額だったので何とかなりましたが、周りの友人は貯金を….という時に自分はむしろマイナスで、気にしないようにはしていましたが(もっと気にしろ)情けなかったです。

大人のADHD特徴③携帯料金や光熱費を常に滞納

そんな感じなので、もちろん支払いの管理もできていません。

携帯料金や光熱費がいつ引き落としでこの日までに支払わなければならないということを忘れてしまうそして支払う日までにお金が余っていない…と言う感じでした。

なのできちんと支払うことが出来ず、携帯や電気、ガスが頻繁に止まってしまっていました💦

仕事から帰ってくると「あれ…電気がつかない」ということがしょっちゅう。結婚するまでこの生活が続きましたよ。

その他にも、筆者はそうではありませんでしたが、「ギャンブル」や「お酒」「恋愛」など依存体質の方が多い傾向にあるようです。

なぜ、そんな状態が続いたのか

今筆者自身は30代で家庭を持っています。
ADHDは治るものではないのですが、片付けやお金の管理は苦手ではあるけれど、家はゴミ屋敷ではないし、借金はないし、それなりに節約をして少しずつ貯金をしているし、もちろん光熱費や料金も滞納していません。(たまにいろんなこと忘れて全く完ぺきではない💦)

まだまだ、忘れ物はものすごく激しくてもしかしたら子の先生などに「あの母さんやべえ」と思われているかもしれませんが,,,

しかしあの、超自堕落人間状態から抜け出せた理由。

それは私自身が「私ってこういう特性があるからこういうことに気をつけなきゃいけないんだ」と気が付けたことが大きいと思います。

なんであそこまで悲惨な状態になったかというと「自分は普通」だと思っていたから。

意識せずに普通の生活を送れるのが当たり前だと思っていたから。

そして、ちょっとおかしいなと思いつつも1人暮らしだと改善する必要性がなかったことも原因だったと思います。

妻となり母となったときに、自分がこうでありたい母像とはかけ離れていたことから、「自分っておかしいんじゃないか。どうやったら改善するのか」と改善に向かうことができました。

子ども時代に発達障害を疑われることなく大きくなった私。
そして運よく「だらしない子」「困った子」としてではなく、「個性的な子」として愛情をくれる大人ばかりだったことから、自己肯定感が下がることなく成長することができました。

その反面「自分の特性」を理解していなかったからこそ、失敗に気がつかず、自分自身への配慮もできずにものすごい生活を送った黒歴史を作りあげてしまいました。

その当時は、その状態に強いストレスを自覚していたわけではありませんが、1人暮らしの自分の家に帰るのがあまり好きではありませんでした。

子ども時代に気が付いてあげる事がやっぱり大事

今思い返すと、1人暮らしをしていたあの家に二度と戻りたくないですし、自分の子に同じ生活をしてほしくはありません

自分自身が経験して、なんであそこまで陥ってしまったのか。

一番大切なのは、やはりその子それぞれの特性に「早く気が付いてあげること」。

必要があれば大人が合理的な配慮をおこなってあげること。

そして自分自身にネガティブではない「自覚」をさせてあげることが大事なんじゃないかなと思っています。

これは個人的な意見ですが、私は「診断名」はついてこそラッキーだと思っています。
相談した時点で間違いなく「困りごと」があるのですから、診断名があれば、対応策もあるのです。

 

そんな感じで、今回はADHDの筆者が大人になった時の症状を紹介しました。
筆者は2人の子どもがおり、そのうち小学生の子どもが筆者と同じような特性+理解してあげられない全く別の特性を持っています。

自分自身が発達に問題があり、そして今、我が子の発達に悩んでいます。

今後、このコラムでは、主に子どもの発達障害について考えていく記事を書いていきたいと思っています。

子ども時代にどんな声掛けをしてあげればよかったのか。どんな困りごとがあるのか。ひとつひとつ気になることを取り上げて考えていきますので、興味がある方は、ぜひ読んでいただけると幸いです。

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